耳の病気
マラセチア耳感染症(イースト菌による耳炎) |
|
皮膚上でイースト菌(別名:マラセチアという酵母様真菌)が繁殖したら、マラセチア皮膚炎、耳の中なら耳炎です。 マラセチアは健康な動物の皮膚や粘膜にも寄生している常在菌です。耳の中にももちろん住んでいます。この菌が異常発生した場合、耳炎が起きます。 イースト菌は温かくて暗い、じめじめした環境を好む菌。シャーペイの耳の中は最高の居心地!なのでしょう。シャーペイの耳疾患でもっとも多いのがこの耳炎です。 この耳炎にかかると、独特のにおいのある、ねっとりとした黒、またはチョコレート色の耳垢がでます。 |
|
細菌性耳感染症 |
|
この耳疾患は、皮膚の膿皮症とも言うべきもので、細菌が原因で起こります。イースト菌(マラセチア)の状態が進行した場合に起こることが多いです。 この耳疾患にかかると、水っぽい、膿のような臭い耳垢が出ます。外耳道は赤く腫れ、犬はかゆがったり痛がったりします。 |
|
耳ダニ感染症 |
|
犬の耳の中にミミヒゼンダニ(耳ダニ)という、長さ0.3-0.4mmほどの小さなダニが寄生することで発症します。耳ダニ感染症にかかると、黒いねっとりとした耳垢がでます。犬はしきりに耳をかゆがったり頭を振ったりします。 |
|
アレルギー性耳炎 |
|
皮膚同様、アレルギーが原因で耳炎を起こすこともあります。アレルギーの原因は、空気中にある埃やチリかもしれないし、花粉やダニなどの死骸かもしれません。あるいは食物、またはこれらの組み合わせかもしれません。皮膚同様、犬は耳をかゆがるかもしれません。 |
シャーペイの特徴は、かわいらしい小さな三角形の耳。そしてその耳はたれ耳…というより、前方に倒れ、ぴったりと頭にくっついています。小さな耳は、耳の穴も小さく、また、豊富なヒアルロン酸たっぷりの皮膚のせいでしょうか、外耳道はとても狭いのです。
そんなかわいらしい耳にはなかなか新鮮な空気が入りません。その結果、細菌などの恰好の住処になります。
シャーペイは、耳に何かしらの問題を起こしやすいのです。そして一度問題を起こしたら、なかなか治りにくい。
そのためにもまめなチェックとお手入れが欠かせません。