シャーペイの特徴は、しわしわの顔や体と、ぷよぷよの大きなマズルです。
これは皮膚ムチンの量と、ヒアルロン酸(正式名称:ヒアルロナン)濃度によります。
ヒアルロン酸とは、体内のいたるところに存在する多糖類で、組織構造の維持や細菌・毒物の侵入を防御する働きをします。
ヒアルロン酸は年齢とともに減少し、主に人の場合、それが原因でしわが増えるようで、みずみずしい肌には不可欠の物質です。
ヒアルロン酸生産が減少したとき、シャーペイのマズルはしぼみます。
原因は大きく分けて3つ。
1.抗炎症性薬物治療(これらの薬は直接ヒアルロナン生産を減少させます。)
具体的な薬の種類:
・NSAID(Non Steroidal Anti-Inflammatory Drug) - 非ステロイド性抗炎症薬
〜 aspirin, carprofen など。
・ステロイド〜 prednisolone, prednisone, dexamethasone など。
・抗ヒスタミン剤〜chlorpheniramine, diphenhydramine (Benadrylョ) など。
2.ストレス
3.病気〜シャーペイシンドローム、腎臓疾患 など
しぼんだマズルは、原因が取り除かれれば元に戻る場合が多いのですが、まれに二度と戻らなくなることもあります。薬物投与には十分注意を払うことをお勧めします。
Fatimaの場合
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普段のマズル |
ステロイドの服用でしぼんだマズル |
さて、追加です。マズルがしぼむ原因はもうひとつあると思います。
それは「年」です。
そう、年齢です。人間でも高齢になるとお肌のハリが失われるように(がーん!)、シャーペイのお肌もハリがなくなってくるようです。
Fatimaも年とともに、むっちりマズルが少しずつ小さくなってきました。ヒアルロン酸が減ってきたのだと思います。
あと、やはり体調が悪いとマズルもしぼみます。Fatimaの場合、体調が悪いと目から黄色っぽい膿のような目やにをいっぱいだし、それに伴ってマズルもしぼんで行きます。体調が戻った後、しばらくするとマズルの大きさも戻ってきます。これ、新陳代謝の一種でしょうね。自分で体調を整えているようです。
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